-生徒会室-(語り部:ミカ)

セリア「…で、何故皆揃って私の剣を握ってるの?」
雰囲気じゃないのかな。
私は握ってないけど。
リオ「…天界への階段で、大量の天使兵を投下される可能性がある。
   行くのなら、早くした方がいいぞ。」
空気読めないし、思考すら読めない馬鹿魔王め。
思考読みは、基本中の基本だぞ。
そういや、だいぶ前に常識を超える能力が学園生活で一つ目覚めるとかタクトが言ってたけど、目覚める気配ないよなぁ。
みかん「じゃぁ、行こうか☆」
御前は、気軽でいいよな。
セリス「そうですね。」
御前もか。
ウィリ「…そうだな。」
アンタもか。
タクト「時間が無いんだろう? ならば早く行くべきだな。」
…もういいや。

…どうにでもなれよ御前等。

-ゲート前 結局は生徒会室内-(語り部:ミカ)

セリス「天力の反応がゲートの向こうから凄いします!」
…払えばいいじゃない。
セリア「問題無いわ、邪魔する奴は倒すまでよ。」
問答無用で叩き潰すのか。
まぁ、仕方ないか。
アイツが出てきたら、問題外だろうけど。

セリア「一気に駆けあがるわよ!!」

…。

みかん「魔法攻撃で援護するよ☆」
リオ「詠唱に時間が掛かるが、我も援護するぞ。」
セリス「天術で私も援護します。」

御前等、援護ばっかりで前線に出る気ないのな。

ウィリ「私は前線に出て光の力で一掃しよう。」
タクト「じゃぁ、俺も。」
ミカ「…仕方ないわね。」」

前線4人、援護部隊3人か。

セリア「鍵は後で来るらしいから、其れ等以外は学園を死守しなさい。」

浅葱は其れ扱いかよ。
可哀想…と同情だけしとこう。
とりあえず…妄想野郎浅葱は後でくるのか。
…アイツ強いんだけどな…能力が嫌なんだよなぁ。
個人的に。

セリア「じゃぁ、行きますか。」

-天界階段-(語り部:ミカ)

…。
天に続く階段…先が見えないな。
まぁ、見えずとも私なら一瞬で天界に辿り着きそうなんだけどね。
…さっきからセリアが睨んでくるのは、きっと私の速さをケチ付けたいからなんだろうね。

さっきから、天界兵共に囲まれてるんだけど。
私には、関係ないし、どうにでもなれよ御前等。

セリア「…凄い人数で。」
みかん「まぁ、想像はついてたけどね☆」
ミカ「…瞬歩断円撃。」

邪魔で面倒なので、血の雨になってもらった。
こんなゲート超えたところで立ち止まってられない。

セリア「血も涙もないわね、ミカ。」
汗を滝の如く流しながら、セリアが話してきた。
ミカ「立ち止まってられないでしょ。」
セリア「まぁそうだけどね…じゃぁ、私も本気出すかな…時間稼ぎしといてね。」
ミカ「オッケー。」

任せとけ。

セリア「絶剣ギアブレード…ギア型番G900-ENE20098-SICC4-CORE1200.
    MAGIC CORE MAX GEAR 20 RELEASE.
    ギア導力システムGEAR 3 SYSTEM RELEASE.
    セリア・ヴァード・ザン・キルヴォストの名において、剣よ覚醒せよ!!」

シーン…。

セリア「あれ…。」
みかん「セリアちゃんってば、解放呪文を間違えるなんて御茶目さん☆」
セリア「…。」
みかん「ごめんなさい、其の剣で斬るのだけは勘弁して下さい。」

…。
大昔に使ってたギア解放詠唱だっけ。
発動しなかったね。
…ウィリが私にだけ聞こえるようにこんな事言ってたけどね。

ウィリ「絶剣ギアブレード…ギア型番G900-ENE20098-SICC4-CORE1200.
    MAGIC CORE MAX GEAR 20 RELEASE.
    ギア導力システムGEAR 3 SYSTEM RELEASE.
    セリア・レン・ヴィズ・ファグナ…聖王一族の名において…洸創者であるウェリ・ヴェペトリム・リア・ファグナが命ずる。
    剣よ覚醒せよ。」

キィィィン…。

起動したか。
何というか…嫌なモン聞いてしまったな。

セリア「…さて、なぎ倒しますか。
    テラ・ギアブレード!!」

巨大な魔力刃が絶剣ギアブレードから発生される。
其の魔力刃を爆発させ、辺り一面に居る敵共を倒す…という荒技だな。

…セリアが大技で敵を一掃してる内に、ウィリとこんな会話をした。

ミカ「セリアの本名知ってたん?」
ウィリ「妹が娘の名前言ってたからな。
    太陽界の最高権力を持った貴族の血筋であるキルヴォストの名を継がせた事も聞いたぞ。」

へぇ…。
話している内に、セリア達が凄く遠くまで歩いていた。

ミカ「ちょっと走るか。」
ウィリ「御前が走ったら、天界まで一瞬だろうに。」
ミカ「まぁね。」
ウィリ「どうして、属性が相反する御前と出会ってしまったんだろうなぁ。」
ミカ「総創会があったからじゃね。」
ウィリ「神々のお偉いさんが、考えてる事なんて分からんよ。」
ミカ「まぁね。」

それはそうと…。

-天界-(語り部:セリア)

天界兵を一掃しつつ、天界に着いた。
…けど、面倒な奴等が出てきた。

オファニエル「…。」

以前コイツとあったわね。
今は、ドス黒いオーラ放ってるけど。

リオ「月の天使か…何しにきた?」
オファニエル「…。」
セリス「様子がおかしいね…。」

此の状況に、セリスが動揺しているようだ。

セリア「グロウの影響ね。
    肉体有る者に闇を植え込む事が出来るからね。」

植え込まれた者の能力値が約9〜15倍。
オファニエル程度なら一瞬で終わりそうだけど…。

????「あれ、セリアちゃん来てたんだ。」
????「…いずれ剣を交る事になるとは思っていたがな。」

…あずきと咲か。
コイツ等の相手は私、みかん、ミカでするとして…。
オファニエルの相手は、リオとセリスでいいな。
カインが私の影に憑いてるけど…放置でいいか。

セリス「…リオ君が本気出したら一瞬で終わりです。」
みかん「マジっすか。」
セリス「マジです。」
リオ「我、名をリオ・ヘスティミア。理と法…全と一を統べる使い手となりて闇に阻まれし者に魔の裁きを与えよ。」

…!
オファニエルが一瞬光ったと同時に消滅した…?
理術強すぎるでしょ…。

リオが呆れた顔をしていた。
…グロウの影響が(笑)じゃないの。

リオ「…。」
セリス「流石です。」

…。
さて、と。

セリア「OVER GEAR 10 RELEASE.」

…よし。
行けるわ。

ミカ「…ウィリ。」
ウィリ「ん?」
ミカ「本気出していい?」
ウィリ「…セリア達にバレない程度にね。」
ミカ「了解。」

…?
ミカが一瞬黒くなった?

…気のせいね。

あずき「ミカちゃんがどんなにボクに立ち向かっても、勝てないって事わかtt」

グシャ。

あずき「…?」

グシャリ。
ゴリ、バキッ。

ミカ「鎗の…残像よ。」
みかん「名言ktkr☆」

ミカの手から漆黒の鎗が出現。
凄まじい速さで投げられた鎗があずきの魔核を砕き、風穴を開けた。
地に墜ちた鎗のような魔法物質は、地に触れたと同時に爆散した。

あずき「アァァアアアアアアアァァアァアアアアアアアアアアアア!!!!」

みかん「あずきの生命活動は停止…死んだのだ。」

チーン…。
じゃない!
高橋邦子ネタはやめようね。
…やりすぎだわ、咲が引いてるじゃない。

咲「嘘…だろ…。」
みかん「いいえ、ケフィアです。」
咲「あぁ、あの白脱色の…私は好きだが。」
みかん「ぼくはどーでもいいって思ってるけどね☆」
咲「私の好きな物を馬鹿にするなっ」
みかん「ひゃっひゃっひゃ☆」
咲「…。」
みかん「じゃぁ、あずきは取り込んでおきますね。」
咲「!?」

あずきが取り込まれた。
元々、アリッサの九つに割れた魂の欠片の一つだから、同化しないといけないんだっけ。
…分からないけど。

そういえば、咲は元々"死"を司る者だったんだっけ。
闇って効くのかな。
…混乱してきた。

ミカ「…。」
ミカが咲をじぃっと見ている。

咲「ひぃ!?」
みかん「大丈夫、あの子は…うん、大丈夫。」
咲「何が!?」
みかん「なんか。」
咲「信用性皆無すぎる!」
みかん「じゃぁ、咲も取り込んでおきますね。」
咲「!?」

手際良く咲が取り込まれた。

…。
天界兵を数万と倒しつつ、神界の門であるヘヴンズゲート前に着いた。

みかん「懐かしいなぁ☆」
ミカ「こんな状況下で悦に入るの、やめてくれるかなぁ!」
みかん「いやぁ、懐かしすぎて鼻血出てきちゃうよ☆」
セリア「実際、鼻血出てたら問題よ。」
みかん「そりゃそうだ☆」
ミカ&セリア「HAHAHA」

…。

リオ「…今思ったんだが、ヘヴンズゲートは以前から漆黒の門だったのか?」

…え。

みかん「ぺろ…これは…闇☆」

…バーローネタもやめなさい。

ミカ「なに扉舐めてんのさ…。」
みかん「うぉっ、闇が体中を迸る激痛を与えて…くぅっ☆」

…何やってんだか。

????「何やってる、浄化!!」
みかん「此の魔力…アルトかァァァァァァアアアア浄化されるぅぅぅぅぅィエス☆」
ミカ「YES!!」

…バカは放っておこう。

リオ「アルト、御前真天界から飛ばされてから何所に居た?」
アルト「…ヘヴンズゲート前に飛ばされ、グロウの支配下である天界兵30万人との激戦を私のみで行っていた。」
リオ「…お疲れ。」
アルト「ふむ…。」
みかん「ゲートの向こうに神の気配無く、グロウの気配だけだねぇ☆」

…!?

セリア「マジっすか。」
みかん「マジっすよ☆」
ミカ「じゃぁ、行きますかぁ…リオ、ゲートを開門して。」

リオ「…我、名をリオ・ヘスティミア。理と法…全と一を統べる使い手となりて暗黒の門に解錠の命を下せ。」

…キィ。

ミカ「どうやら、開いたようだね。」
みかん「万全の準備をしてから、行こう☆」

御前は、気楽でいいわね。

リオ「万全の準備か…。
   …我、名をリオ・ヘスティミア。理と法…全と一を統べる使い手となりて神天使セリス・フォン・ウィザードに眠りし邪剣を召喚せよ!!。」

そういえば、セリスの体内に何故か封印されたんだっけ。
…あれは、何だったんだろう。

…黒い塊のような剣が降ってきた。
っというか、神界の地に刺さった。

リア「いよォ、糞餓鬼。」
リオ「セリス…頼む。」
セリス「邪剣リアの完全解放。」

邪剣が変形、荒々しい黒色の刃となった。

リア「…オメェ、武神天使か。」
セリス「リア、グレン、マギナの子にあたる存在だけどね。」
リア「…オメェの存在にャァ前例がある。
   親となる剣が砕けた場合、消滅とまではいかねェが…死ぬ。
   此の糞餓鬼が俺をどう使いこなすかで、オメェの存在が左右されるッつー訳だ。
   いや、糞餓鬼だけでなく馬鹿の様に強い魔王等もマギナを砕かずにグロウを倒さなきャいかんだろう。」

いきなり、無茶苦茶喋る剣だなぁ。
しかも、完全勝利条件厳しいし…。

リオ「セリスについては、我がなんとかする。」
リア「そうか…、無茶はするなよ。」

みかん「じゃぁ、行ってみよう☆」

第二十四章に続く